サガン鳥栖 分析ブログ

サガン鳥栖について考察していきます

サガン鳥栖対湘南ベルマーレ

・両チームスタメン

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鳥栖は金森がスタメンには欠かせない存在になってきました。金井が即スタメンとなり、「なんでそこに金井」が見れるかと思ったら最後の最後に見せてくれました。

想定外だったのが開始早々原川が負傷退場してしまい福田が投入されました。

 

・落ち着かない展開から鳥栖のペースへ

前半15分までは落ち着かない展開でした。この落ち着かない展開というのはどんどん前に走っていく湘南のペースにもっていかれることを意味します。

15分から落ち着かせたのはポストプレーで今節大活躍の金崎でした。

豊田、トーレスが出場しておらずロングボールに対してのターゲットがいませんでしたが、相手より先にポジション取りをしてボールを保持できました。

そのポストプレーが生きたのが1点目と2点目であり再現性のあるプレーでした。

鳥栖の1点目

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FWの金森と金崎の困ったところといえば動きすぎるというところでしょうか。

ただ、動きすぎるせいでライン間でボールを受けたり、ゴール前の連携の人数は足りるようになったりというメリットが生まれます。

ゴール前に人がいなくなれば代わりに誰かが侵入すればいい話でそれが2点決めたクエンカだったり、福田でした。点をとったクエンカに目が行きがちですが、福田も何度もゴール前に侵入しており、1番惜しかったシーンが81分のフリーでのヘディングシュートでしょうか。原川は組み立てに参加するのでどうしてもゴール前への侵入が少なくなりますが、福田は金崎、金森に任せて、上下運動ができる強みを活かしてゴール前から守備までこなそうとしているのは彼の良さですね。

 

1点目は図のように原、ヨンウ、金森で三角形を維持していたのですが狭い局面でした。そこに金崎が加わることで新しい三角形(ひし形)ができあがり新たなパスコースが生まれます。相手としたら原、ヨンウ、金森の三角形のパスコースを警戒してますので原から離れた金崎のパスコースは少し対応が遅れました。

金崎へボールが渡るとキープからインナーラップをした原へリターンをして、原はドリブルで侵入して相手DFの間を抜けてきたクエンカへパスを出し、クエンカがゴールを決めました。

原が思い切って前に出られるようになったのは鳥栖の攻撃面で大きな強みとなっていくはずですし、クエンカのゴール前の侵入のタイミングも相手にとって捕まえずらいものでした。

 

・前に出る湘南

前半開始から鳥栖のビルトアップに対して湘南のWBは高い位置を取るヨンウ、クエンカにピン留めされる形になりなかなか前へ出られませんでした。先制されて前半30分ころからWBが前へ出てSBにプレッシャーをかける場面が目立つようになり、徐々に湘南も前への攻勢を強めようとしましたが、鳥栖の再現性のある攻撃で2点目を奪われました。

鳥栖の2点目

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この場面も福田、金井、クエンカの三角形から金崎が新しい三角形を生み出すことで新たなパスコースができました。金井のパスから金崎がキープすると金森がサポートに入りドリブルから逆サイドの原へパスを出しました。ここにも金森動きすぎる問題が含んでいるのですが、代わりにクエンカが中へ侵入することでまたもや得点に絡みました

ここで述べておきたいのは原が高い位置で受けた点で今まではこの記事の2で述べているように低い位置で受けてしまう場面が多かったのですが、

https://koki135.hatenablog.com/entry/2019/05/06/160249

この場面では高い位置で金森からパスを受け、仕掛ける必要もなく、クエンカへ良いパスを送りこみました。相手DFも金崎に気を取られてマークにつきましたが、積極的に中へ侵入するクエンカに対してのマークは後手となり、ゴールを許す結果となりました。

 

原のインナーラップや高い位置でボールを受ける姿勢はこの試合でみられるように素晴らしく向上しており、欲を言えば、後半45分で金崎のポストプレーから原がシュートを放った場面は決めてほしかったですね。ただ、1,2点目同様再現性のあるプレーであり、良い場面でした。

 

前半終了間際に湘南に1点を返され、後半はCBも上がりを見せて攻勢を強めていました。CKで打点の高い坂のヘディングを起点に同点にされた鳥栖は後手に回る場面が多くなり60分頃から湘南のWBが積極的に攻撃参加するようになり、スタミナに難があるクエンカ、ヨンウがどこまでついていけるかという問題がありました。

 

そこで明輝監督は65分にヨンウから小野に交代してクエンカを前線に、スタミナお化けの金森とフレッシュな小野をサイドにおきます。

小野はサイドの役割というよりもクエンカ、金崎と自由に入れ替わりながら湘南のブロックを崩す役割や空いたスペースを使う役割をしてほしかったかと思います。

81分にはクエンカに代えて豊田を投入して勝ち点3を取りに行きましたが、この小野と豊田の交代策が結果的に実りました。

小野のスペースの抜け出しから、豊田へ合わせたクロスは、頭には合いましたが、ゴール横に流れたかと思いました。そこに「なんでそこに金井」が現れ、見事に決めてくれました。

 

・最後に

2-0は危険なスコアと言われますが、2点差でっ勝っているんですよね。1点入れられても1点差で勝ってます。当たり前ですが。鳥栖は1点入れられて、自らを追い詰めていたようにも思えます。鳥栖は昔と違いビルトアップの形があるのでそこで落ち着いて繋いでいき、無理な時は金崎に預ける、裏を狙うなどして自分たちのペースにもっていくことができます。なので本当の強さは2-0でそのまま勝てることでしたが、今の順位ではそんなこともいってられず、内容より結果です。今は負けていても逆転するのではないのかそんな雰囲気が鳥栖にはあるのではないでしょうか。

今はそんな独特の雰囲気のある鳥栖で良いとも思います。

次回はトーレス引退試合です。私はゴール裏で応援して、Twitterで話題になっているサガンブルーとピンクのサイリウムを持っていくつもりなので、みなさんもサイリウムをもってトーレス引退試合に花を添えませんか。